40代以降になると、自分自身や家族の将来を見据えて、介護について考える機会が増えますね。
親の介護を考える時期でもあり、また自分が将来受けるかもしれない介護についても気になるところですよね。
今回は、介護サービスの種類とその特徴を分かりやすく解説します。自分に合ったサービスを知って、安心して将来に備えましょう。
1.訪問介護はどんなサービスで何がどこまで利用できるの?
訪問介護は、介護が必要な方の自宅に介護スタッフが訪問してサポートしてくれるサービスです。
ケアマネジャーのケアプランに基づき、買い物や掃除などの生活の支援、食事や排せつなどの身体的介護、健康管理や服薬指導などの看護、リハビリ・入浴の提供などが行われます。
身体介護:入浴、排せつ、食事、着替え、移乗などの介助
生活援助:掃除、洗濯、ゴミ出し、買い物、食事の準備、衣類の整理や補修、薬の受け取りなどの家事支援
ただし、生活援助のサービスを受けるには一定の制限があります。
同居家族がいる場合は、病気などの理由で介護者が家事を行うことが困難であれば、多くの場合利用が認められるようだね
また、本人以外の家族のための家事や、大掃除のような日常的でない作業、庭木の手入れや大掛かりな掃除等は対象外です。
2.通所介護はデイサービスのこと!~入浴から食事、リハビリまで~
通所介護、いわゆるデイサービスは、日中に介護施設に通って受けるサービスです。
デイサービスで受けられるケアは以下の通りです。
1.入浴サービス
2.食事の提供
3.機能訓練(リハビリ)
4.レクリエーション活動
5.健康チェック
家に閉じこもりがちな高齢者の社会参加を促し、認知症予防にも効果があると言われているよ。
ご家族にとってはデイサービスの間は休息できる時間になります。仕事や家事の時間に充てたり、自分の時間を持つことが可能になりますね。
では、デイサービスでは日中どのように過ごすのでしょうか?以下を参考にしてくださいね。
ある日のデイサービスの一日
時間 | スケジュール | 対応内容 |
8:30 | 送迎 | 介護スタッフが車で自宅までお迎え |
9:00 | 到着/健康チェック | バイタルチェックし、体調に異常がないかを確認します |
10:00 | レクリエーション | 共有スペースで、他の利用者の方々と一緒にレクリエーションを楽しみます。 |
10:30 | 入浴 | スタッフの介助のもと入浴をします |
12:00 | 昼食 | 利用者一人一人のお体の状態に即した食事の提供 |
13:00 | レクリエーション/体操 | トランプや囲碁など気軽にできることや、身体機能の維持・改善を促す体操を行います |
15:00 | おやつ | おやつを楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごします |
16:00 | 施設出発 | 荷物の準備を行い、帰宅のため施設を出ます |
16:30 | 自宅到着 | 施設の介護スタッフが車で自宅まで送迎 |
デイサービス選びで失敗したくない!体験利用のススメ
デイサービスは、大規模なところもあれば、アットホームな少人数性も。食事の内容も千差万別です。
デイサービス選びで迷ったら、「体験利用」がおススメです。
1.施設の規模が本人に合っているか
2.リハビリやレクリエーションが充実しているか
3.食事の内容は?塩分制限や刻み・とろみなどに対応してもらえるか
4.スタッフの声掛けは威圧的ではないか
5.利用者の表情が楽しそうか
認知症対応型デイサービスとは?
認知症の診断を受けている方が利用するデイサービスです。
アットホームな少人数制12名以下と小規模なので、大勢でいるのが苦手な方や環境の変化に弱い方でも安心です。
管理者は、都道府県が実施する「認知症対応型サービス事業管理者研修」の修了が義務付けられており、認知症に関するより高度で専門的な知識を有しています。そのため、自宅で大きな声を出す方や徘徊する方にも上手に対応してくれます。
一般のデイサービスよりもスタッフの人数が多いので、きめ細やかなケアが受けられます。
3.ショートステイは介護施設のお泊りサービス!普段のケア内容をしっかり伝えておくのがミソ
ショートステイ(短期入所生活介護)は、介護施設に短期間宿泊するサービスです。主に以下のような場合に利用されます。
・介護者の休息
・介護者の旅行や冠婚葬祭
・介護者の入院
・自宅の修繕や災害時の避難
ショートステイでは、入浴、排せつ、食事などの日常生活上のケアと機能訓練が提供されます。
環境が変わり、戸惑う利用者の方もいらっしゃるかもしれません。ぜひ、ご本人の普段の生活リズムや自宅でのケア内容を施設にしっかり伝えてみてくださいね!
4.施設入所は空き状況確認が必須!
施設入所には、特別養護老人ホーム(特養)、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など、さまざまな種類の施設があります。
それぞれ特徴が異なるので、ご本人の介護や医療のニーズに合った施設を選ぶことが大切です。
具体的な空き室状況を知るには、以下の方法が効果的です。
事前見学でサービス内容の情報集めも怠らないで
施設見学のポイントは以下の通り
私の母は、デイサービスを5カ所見学しました。見学は遠慮なく担当ケアマネジャーさんを通じて申し込んでくださいね。
母の場合は、見学の時に知っている方がいて、田舎なので顔がさすということもあり、「〇〇さんがいるのはカナン」という理由や、「アクティビティが充実していない」など、消去法で選びました。最終はうちの父が入居しているグループホームが併設しているデイに決めました。週に2回父に会えるのを楽しみに通っています。
まとめ
介護サービスは、利用者の状況や家族の環境に合わせて柔軟に選択し、組み合わせることができます。現在介護が必要な方も、将来に備える方も、一人ひとりのニーズに合ったサービスをケアマネジャーや地域包括支援センターなど専門職に相談しながら、最適なプランを作成していくことが大切です。その際には、ぜひ体験利用や見学をしてみてくださいね。
今日から一歩ずつ、自分たちに合った介護の形を探していきましょう。
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