職場で導入を検討される方へ: ChatGPT活用ガイドライン(案)2025年5月版

職場で導入を検討される方へ: ChatGPT活用ガイドライン(案)2025年5月版

※本ガイドラインは、ChatGPTのTeam/Enterpriseプランを含む、業務利用全般を対象とした内容です。

目次

はじめに

このガイドラインは、ChatGPTを中小企業において安全かつ効果的に活用するための基本的なルールを定めたものです。

個人情報保護・企業機密の保持・法令遵守を前提に、生成AIを業務に役立てるための注意点を整理しています。


1. ChatGPTの主な活用例(業務効率化)

  • メール文案・お知らせ文書の草案作成
  • 社内報・議事録・報告書のたたき台作成
  • SNS投稿文・WEBコピーの提案
  • 業務マニュアル・QAリストのドラフト化
  • クレーム対応文の下書き(最終判断は人が行う)
  • 法制度・業界動向の情報整理(検索代替)

2. 入力時の注意点

✅ 入力してよい内容の例

  • 仮名化・抽象化した事例や課題(例:「営業活動で顧客対応に困っているケース」)
  • 製品・サービスの一般的説明
  • 想定顧客像やターゲット層の議論用データ(匿名化されたもの)

❌ 入力してはいけない情報

種類
個人情報(個人を特定できる情報) 氏名、電話番号、住所、メールアドレス、顧客台帳など
会社機密 社内の財務情報、新商品情報、企画書、業務委託先名、未発表の戦略等
法的保護が必要なデータ 契約書内容、顧客との取引履歴、特許出願中の技術

3. 出力結果の取り扱い

  • ChatGPTの出力内容は、あくまで参考・下書き用途とし、必ず人が確認・修正を行うこと
  • 出力された情報を鵜呑みにせず、事実確認を必ず行う(誤情報や不正確な記述の可能性あり)
  • ChatGPTで作成した文章を、そのまま社外に提出・配布しないこと

4. 情報の保存・共有

  • 出力内容を社内で共有する際は、社内ルールに基づいた保存先・共有方法を守ること
  • Google DriveやSlackなど外部クラウドを使う場合は、情報管理責任者の許可を得ること
  • 特に個人情報や機密を含む場合は、社外クラウドへの保存・共有は禁止とすることが望ましい

5. 安全な利用のための基本ルール

項目 内容
利用者管理 使用する社員は、会社が許可した範囲に限る(部署・担当者指定可)
使用端末 可能な限り会社貸与の端末を使用。個人スマホでの利用は禁止または制限
パスワード アカウントは強固なパスワード管理を徹底
利用記録 必要に応じて、ログの確認や利用履歴のチェックを行える体制を整備

6. 相談・トラブル時の対応

  • ChatGPTに誤って情報を入力した場合は、速やかに上司または情報管理責任者に報告
  • 情報漏えいの可能性がある場合は、社内の危機管理マニュアルに従って対応すること

7. 定期的な見直しと研修

  • AI技術や法令は日々進化しているため、本ガイドラインは定期的に見直しを行います
  • 新入社員や利用開始者には、**AI活用研修(eラーニング含む)**の実施が推奨されます

📌付録:ChatGPT活用チェックリスト

項目 Yes/No
個人情報や会社の機密情報を入力していないか?
出力された内容は自分で確認・修正したか?
保存・共有の方法はルールに沿っているか?
使用目的が業務に限定されているか?
目次